【小論文NGワードまとめ】その言葉が減点対象に!気をつけるべき9個のポイント
- 小論文の点数を1点でも多く稼ぎたい。
- 小論文の正しい言葉づかいを知りたい。
- 自分自身の書き方のクセを直したい。
この記事では、「小論文のNGワード」についてなるべく分かりやすく説明します。
これからの対策を無駄にしないためにも、小論文のNGワードを一緒に勉強していきましょう。
小論文のNGワードを知っていますか?
突然ですが、小論文には使ってはいけない言葉や表現があることを知っていますか?
そういえば、気にしたことなかったですね・・・。
実は小論文にはNGワードがあり、それを使ってしまうと減点対象になってしまいます。
どんなにしっかりした文章を書けていたとしても、それが水の泡になってしまう・・・
せっかく小論文の対策をしたのに、それが点数に繋がらないのでは意味がないですよね。
そうならないためにも、本試験までに正しい言葉づかいを身に付けておきましょう。
この記事を読んで「小論文のNGワード」を理解しておけば、小論文のレベルが一気に上がりますよ。
小論文のNGワード・表現をマスターしよう!
この記事で紹介するNGワードやNG表現は、全部で9種類あります。
- 文末が「です・ます」調
- 一人称が「僕」や「自分」
- 話し言葉・会話形式
- 「ら」抜き言葉
- 略語・省略表現
- カタカナ語の乱用
- 体言止め・倒置法
- 比喩表現・オノマトペ
- 漢字の多用
ひとつずつ順番に説明していきますね。
①文末が「です・ます」調
「~です。」「~ます。」のような文末表現は「です・ます」調(敬体)と呼ばれ、読み手に親近感を与えることができます。
しかし、小論文は事実を簡潔かつ客観的に述べる文章です。
そのため、「だ・である」調(常体)のような強い表現を使って書くことが望ましいとされています。
文章に弱い印象を与えてしまう「~だと思う」という表現も避けるようにしましょう。
実際に高校生に説明すると、みんな声を揃えて「分かりました!」と言ってくれます。
しかし、無意識のうちに「です・ます」調と「だ・である」調が混在してしまう生徒が非常に多いです。
そのため、自分は大丈夫だと思わずにしっかり見直すようにしましょう。
「~だ」「~である」以外のレパートリーが分かりません・・・
代表的なものを以下の表にまとめました。慣れるまではこれを参考に書いてみましょう。
「です・ます」調 | 「だ・である」調 |
---|---|
〜です | ~だ |
〜ます | ~である |
~と言えます | ~と言える |
〜でしょう | 〜だろう |
〜でしょうか | 〜だろうか |
〜ですか | ~か |
〜かもしれません | 〜かもしれない |
〜ようです | ~ようだ |
~ません | ~ない |
~と考えられます | 〜と考えられる |
〜とされています | 〜とされている |
②一人称が「僕」や「自分」
小論文を書く際の一人称は、性別や年齢に関係なく「私」を使用します。
「僕」や「自分」などの表現は話し言葉となるため、小論文で使用してはいけません。
ただし例外として、他人との比較表現で「自分」という言葉を使用するのはOKです。
それに加えて、「お母さん」と書かずに「母」と書く、「おじいちゃん」と書かずに「祖父」と書くなど、身内の呼称にも注意が必要です。
これは面接試験にも使えますので、日ごろからクセ付けておきましょう。
小論文では、表の右側にある表現を使いましょう。
身内の呼称 | ★右側の表現を使おう!★ |
自分 | 私 |
お父さん | 父 |
お母さん | 母 |
おじいちゃん | 祖父 |
おばあちゃん | 祖母 |
お兄ちゃん | 兄 |
お姉ちゃん | 姉 |
③話し言葉・会話形式
「話し言葉(口語表現)」を使うと、どこか幼稚な文章になってしまいます。
それに加えて説得力も欠けてしまうため、小論文に適していません。
そのため、小論文では「書き言葉(文語表現)」を使うように心掛けましょう。
また小論文は、小説やエッセイと違って感情表現は不要です。
会話形式の表現も使わないようにしましょう。
話し言葉と書き言葉の違いについては、以下の表を参考にしてください。
話し言葉 | 書き言葉 |
---|---|
「ちょっと」 | 「少し」 |
「~みたいに」 | 「~のように」 |
「~してる」 | 「している」 |
「とっても」 | 「とても」 |
「いろんな | 「さまざまな」 |
④「ら」抜き言葉
「ら」抜き言葉とは、本来あるべき「ら」が抜け落ちた状態で表記してしまうことです。
これも話し言葉と同様に、普段から無意識に使ってしまうことも多いかと思います。
もし「〇〇することができる」という表現に直すことができそうなら、それは「ら」抜き言葉の可能性が高いです。
たった一文字ですが文章の印象が大きく変わってしまうので、省略せずにきちんと書くようにしましょう。
代表的な「ら」抜き言葉を以下にまとめました。ぜひ参考にしてください。
「ら」抜き言葉 | 正しい表現 |
---|---|
「食べれる」 | 「食べられる」 |
「見れる」 | 「見られる」 |
「寝れる」 | 「寝られる」 |
「来れる」 | 「来られる」 |
⑤略語・省略表現
略語は日常会話で無意識に使っていることが多いため、特に注意が必要です。
そして困ったことに、略語が正式名称だと勘違いして使っている人もいます。
そのため、あいまいな単語が出てきたら「これは正式名称なのかな?」と考えて調べるクセを付けておきましょう。
高校生の答案によく出てくる略語をまとめました。正式名称に直したいときには、以下の表を参考にしてください。
略語 | 正式名称 |
---|---|
「部活」 | 「部活動」 |
「バイト」 | 「アルバイト」 |
「〇〇大」 | 「〇〇大学」 |
「中学」 | 「中学校」 |
「スマホ」 | 「スマートフォン」 |
「ネット」 | 「インターネット」 |
ただし、ひとつの小論文の中に同じ略語が何度も出てくる場合、以下のように書く方法もあります。
≪例文≫
高校生のソーシャル・ネットワーキング・サービス(以下SNSと略す)の利用を規制するべきだ。
臨機応変に対応できるよう、練習の段階から使い分けていきましょう。
⑥カタカナ語の乱用
最近では、外国語の発音をそのまま表記するカタカナ語がよく使われるようになりました。
しかし、きちんと意味を理解しないまま使ってしまうと、本来伝えたかったことが伝わらなくなってしまいます。
以下のような文章を見て、読みづらいと思ったことはありませんか?
あのミッションにフルパワーでコミットしてきたのに、ラストでミスってショックだった。
ちなみに、この文章を日本語に直すと次のようになります。
あの目標を達成するために全力で取り組んできたのに、最後に失敗して悔しかった。
このように、カタカナ語を乱用してしまうと本来の意味が伝わりづらくなってしまいます。
カタカナで表記するものは専門用語にとどめ、日本語(ひらがなや漢字)で表現できるものは日本語で書きましょう。
なお、問題文に書かれているカタカナ語はそのまま使用して構いません。
- ショック 衝撃・動揺
- スムーズ 円滑
- メリット 利点・長所
- デメリット 欠点・短所
⑦体言止め・倒置法
体言止め・倒置法をかんたんに説明すると、以下の通りです。
文末を体言(名詞)で終わらせる表現で、読み手に余韻や余情を感じさせる。
通常の語順を逆さまにすることで、語勢を強めたり語調を整えたりする表現方法。
小論文は説明的な文章なので、自分の主張を分かりやすく伝えることが最重要となります。
そのため、体言止めや倒置法などといった表現技法は一切不要です。
凝った表現をするのではなく、より簡潔な文章を心掛けましょう。
⑧比喩・オノマトペ(特殊な表現)
比喩やオノマトペをかんたんに説明すると、以下の通りです。
何かを説明するときに別のものに置き換える技法。
人間以外のものをまるで人間であるかのように表現する『擬人法』、~のようなという表現を使う『直喩』、反対に「~のような」という表現を使わない『隠喩』などの技法がある。
状態や感情、動物の鳴き声や物音を模倣した表現。
主に「擬声語」「擬態語」「擬音語」「擬情語」の4種類に分かれる。
みなさんの中にも「ゴロゴロしてないで勉強しなさい」と言われた経験のある人がいるのではないでしょうか。
この「ゴロゴロ」こそオノマトペなのです。
小論文は、表現力が問われる小説やエッセイとは異なります。
自分の意見をしっかり伝えるということに重点を置いて、特殊な技法に頼らず書くようにしてください。
⑨漢字の多用
高校生の小論文を添削していると、本来ひらがなで書くのが望ましい言葉も漢字で表記していることがよくあります。
しかし、こればかりは意識して直していくしかありません。
よく出てくる言葉をまとめました。以下の内容を参考にして、対策を進めて行きましょう。
<その言葉だけでは実質的な意味を持たない名詞>
「私の趣味は本を読むことです」
「西野くんの言うとおりだと思う」
「今日はおいしいものを食べよう」
「母は今から出掛けるところです」
<本来の意味を失い他の用語に付属的な意味を添える言葉>
「彼はカレーを食べている」
「新しい本を読んでみる」
「私の話を聞いてほしい」
「父とは話したくない」
<他の言葉の状態や程度を詳しく説明する品詞/単独でも意味が分かる自立語>
「優勝したことはたいへん嬉しかった」
「私はときどき心配になる」
「梶原くんは学年でもっとも賢い」
「西野くんはおそらく来ないだろう」
小論文のNGワードまとめ
「小論文のNGワード・表現」について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。
小論文の採点は一般的に「減点法」と言われています。
ですから、ひとつでもミスを減らして確実に点数を取れるようにしたいですよね。
じんまる先生、こんなに覚えられる気がしません・・・
焦る必要はありませんよ。「今日はこれ」「明日はこれ」というように、ひとつずつ身に付けていきましょう。
1)文末が「です・ます」調
2)一人称が「僕」や「自分」
3)話し言葉・会話形式
4)「ら」抜き言葉
5)略語・省略表現
6)カタカナ語の乱用
7)体言止め・倒置法
8)比喩表現・オノマトペ
9)漢字の多用
小論文は、とにかく何度も書くことが上達へのいちばんの近道です。
この記事を参考にして、繰り返し対策してみてくださいね。
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