【受験小論文】全体の8割を占める「本論」の書き方を身に付けよう!
- 文章に説得力がない
- 字数制限の8割も書けない
- 何が言いたいのか分からない文章になる
この記事では、「小論文の本論の書き方」についてなるべく分かりやすく説明します。
説得力のある文章が書けないという高校生は、この記事で一緒に勉強していきましょう。
本論は小論文のメインパート
文章に説得力がないと言われてしまいます。
分かりやすい文章を書くコツはありますか?
この記事を読んで「小論文の本論の書き方」を理解すれば、相手を納得させる文章が書けるようになりますよ。
自分の考えを分かりやすく説明しよう
小論文では、分かりやすく説得力のある文章が求められます。
つまり、誰が読んでも納得できる文章を書くということですね。
そのためには、客観的な視線を持って論理的に展開しなければなりません。
客観的な視点で論理的に展開する・・・どういう意味ですか?
おっと!それでは順番に説明しますね。
客観的な視点を持つ
客観的な視点を持つとは、個人的な感情や偏見にとらわれず、第三者から見た意見を書くということです。
つまり、だれが読んでも「なるほど!」と思えるような文章ということですね。
そのためには、ひとつの問題に対して、いろいろな角度から総合的に判断しなくてはいけません。
たとえば、賛成・反対に意見が分かれる問題の場合、まずはそれぞれの立場に立って考えてみることが重要です。
<賛成>
成人を迎えるからこそ自覚が芽生えるのでは?
世界でも18歳が主流である
<反対>
18歳の多くが高校生で自立していない
成人と呼ぶには早い
このように、いろいろな視点に立って考えてみましょう。
論理的に展開する
自分の考えを分かりやすく説明するためには、論理的な文章を心掛けなくてはいけません。
論理的といわれる文章には、以下のような特徴があります。
- 内容が整理されている
- 分かりやすい表現を使っている
- 文章に一貫性がある
- つじつまが合っている
文章の筋が通っていないと、結果的に何を言いたいのか分からなくなってしまいます。
小論文を書くうえで、内容に矛盾が生じていたり、話が飛躍しているのは大問題です。
そうならないためにも、文章を論理的に展開することを意識しましょう。
本論の書き方3つのポイント
じんまる先生、客観的・論理的な文章については理解できました。
実際の小論文ではどんな風に書いたらいいですか?
では、以下の3つのポイントに分けて解説しますね。
①資料を使って説得力アップ
②反対意見を活用する
③理由や根拠を複数用意する
①資料を使って説得力アップ
小論文は、読み手を納得させる文章です。
そのため、ただ自分の意見を語るだけでなく、根拠となる情報(具体例)も提示しましょう。
<根拠となる情報の例>
- 公的機関のデータ
- 有名企業の調査結果
- 新聞記事、ニュース
- 実体験
新聞記事やニュースを活用する際は、本当に正しい情報なのか確認しよう。
入試本番では、情報を調べながら書くことができません。
そのため、普段からどれだけ情報をチェックしているかで大きく差が出ます。
志望学部や学科に関係しそうな情報は意識しておきましょう。
関連記事をすべて覚えておかないとダメですか?
すべての情報を正確に覚える必要はありません。
ポイントを整理しておくだけでも自分の武器になりますよ。
情報を丸暗記することよりも、自分の知識として使いこなせることの方が重要です。
- 誰が何といっているのか?
- ポイントはどんなところか?
という内容をおさえつつ、自分なりに考察してみましょう。
②反対意見を活用する
小論文では、客観的な視点を持つことが重要です。
ロンさん、客観的な文章とはどんなものか覚えていますか?
第三者の目線で書いた文章ですよね!
正解です!自分目線の意見に偏るのではなく、さまざまな目線から捉える必要がありますね。
では、以下の例を見てください。
たしかにそういう意見もあるよね。
でも私はこう思うよ。
どうでしょうか。
このように、相手のことも尊重しつつ自分の意見を述べている方が納得できませんか?
客観的な文章を書きたいときに、反対意見を取り入れるのはとても有効な手段です。
ただ自分の意見を言うだけでなく、相手の考え(自分と反対の意見)も活用しましょう。
たしかに、18歳の多くはまだ高校生で経済的に自立していない。(反対意見)
しかし、責任を負う立場になるからこそ、大人としての自覚が芽生えるのではないか。(自分の意見)
自分の意見を引き立てる効果もありますよ。
③理由や根拠を複数用意する
ところで、小論文対策をしていて、字数制限に届かなかった経験はありませんか?
まさに今そんな状況です。
今この記事を読んでいるあなたはどうでしょうか?
実は、この問題をかんたんに解決する方法があります。
それは、理由や根拠を複数用意することです。
自分の意見に対して、ひとつの理由(根拠)で説明しようとすると、最低でも600字は書く必要があります。
しかしそうなると、最後まで書き切れず中途半端なまま終わってしまうんです。
ところが理由を複数に分けると、それぞれ300字程度書くだけで済みます。
どうでしょう。一気にハードルが下がった気がしませんか?
なかなか文字数を増やせないという人は、理由や根拠の数を増やしてみましょう。
800字の場合は2つ、1000字以上の場合は3つ程度を目安に用意するといいですね。
書き方の例を見てみよう
それでは、実際の解答例を見ながら本論の書き方を復習してみましょう。
テーマ:成年年齢が18歳に引き下げられたことについて賛成か反対か
<序論>
私は、成年年齢が18歳へ引き下げられたことに賛成だ。なぜなら、若者の積極的な社会参加を促すきっかけになるからである。
<本論>
たしかに日本の場合、18歳の多くはまだ高校生だ。そのため、社会経験が不足している、経済的に自立していないなど、成年と呼ぶにはまだ早いという意見もあるだろう。しかし、成年を迎えて自由と責任を負う立場になるからこそ、自覚が芽生えるのではないだろうか。
法務省が説明しているように、若者の自己決定権を尊重することは、積極的な社会参加を促すことに繋がると考えられる。少子高齢化が進んでいる日本だからこそ、若者の社会参加を早めることには大きな意味があるのだ。また、世界的に見ても成年年齢を18歳と定めることが主流となっており、これはごく自然な流れだと言える。
<結論>
以上のことから、私は成年年齢が18歳へ引き下げられたことに賛成する。
小論文の本論の書き方まとめ
「小論文の本論の書き方」について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。
説得力のある小論文を書くためには、本論の完成度を上げる必要があります。
小論文が苦手な人は、この記事を何度も見返して序論をしっかり書けるように練習してください。
①資料を使って説得力アップ
②反対意見を活用する
③理由や根拠を複数用意する
小論文は、とにかく何度も書くことが上達へのいちばんの近道です。
この記事を参考にして、繰り返し対策してみてくださいね。
何度も見返すことができるように、ブックマークをおすすめします!